【吃音でも営業職はできる?】私が不動産営業でトップ営業マンになった実体験

「吃音がある自分に、営業職は向いていないのではないか?」

「お客様の前で言葉に詰まったらどうしよう……」

「電話や挨拶で第一声が出ないのに、営業なんてできるのだろうか?」

吃音に悩みながら営業職を目指している方や、すでに営業の仕事をしている方の中には、このような不安を抱えている方もいるのではないでしょうか。

私自身、中学生の頃から吃音に悩んできました。

特に苦手だったのが「ア行」と「タ行」です。

社会人になってからも、

「おはようございます」

「ありがとうございました」

「お先に失礼します」

といった仕事で毎日のように使う言葉の第一声が出ず、何度もつらい思いをしました。

 

新卒で金融機関に就職した20代の頃には、

「こんな自分が社会でやっていけるのだろうか」

と本気で悩んだこともあります。

それでも私は、その後金融機関から不動産業界へ転職しました。

不動産営業は、お客様との会話、電話対応、商談、契約など、人と話すことを避けて通れない仕事です。

そんな仕事に飛び込んだ私ですが、営業成績を伸ばすことができ、トップグループに入るまでになりました。その後も不動産業界で仕事を続け、現在は営業部長として働いています。

吃音に悩みながら不動産営業を続けてきたメタボ父さん

新卒で金融機関に就職し7年間、融資係を経験した後に1度目の転職で不動産業界に再就職をしました。不動産業界では売買営業マンとして働き、会社や上司に恵まれたおかげで平均的なサラリーマン収入より高い稼ぎが得られて金融機関時代より3倍の年収になりました。

その後、子どもが産まれて子どもの運動会に参加したい等、仕事だけでなくまともな時間が欲しくなり現在の会社に2度目の転職をしました。無我夢中に一生懸命仕事をしているうちに仕事が楽しくなり、40歳を超えたあたりで人生哲学ができて現在の仕事を適職と思えるようになりました。

だから私は、自分自身の経験から、

「吃音がある=営業職ができない」ではない

と感じています。

もちろん、吃音の症状や困っている場面は人それぞれ違います。

私の経験が、すべての吃音のある方にそのまま当てはまるわけではありません。

また、この記事は「吃音があれば営業職を選ぶべき」という話でもありません。

この記事でお伝えしたいのは、

吃音だけを理由に、自分の仕事の可能性まで最初から狭める必要はないのではないか

という、私自身の実体験から感じていることです。

この記事では、中学生から30代まで吃音に悩んだ私が、なぜ人と話す不動産営業の仕事を選び、どのように営業を続けてきたのか。

そして、吃音に悩みながら営業で結果を出す中で気づいた「営業で本当に大切だったこと」を、私自身の経験をもとにお話しします。

目次

第1章|吃音があると営業職は厳しい?私自身もそう思っていました

「人と話す仕事なんて無理かもしれない」と思っていた

吃音に悩んでいた若い頃の私は、

「自分は人と話す仕事には向いていないのではないか」

と思うことがありました。

営業職と聞くと、

「話が上手な人」

「お客様の前でスラスラ説明できる人」

「どんな相手とも会話を盛り上げられる人」

そんなイメージを持つ方も多いと思います。

私自身も昔はそう思っていました。

ところが私は、社会人になってからも第一声が出ないことに悩んでいました。

特に苦手だった「ア行」と「タ行」では、仕事で何度も言葉に詰まりました。

「おはようございます」

「ありがとうございました」

「田中さんをお願いします」

頭の中では言いたい言葉が分かっているのに、最初の一音が出てこない。

そんな自分が営業職に就くなんて、若い頃の私には考えにくいことでした。

吃音があるから営業職に向いていないとは限らない

しかし、その後の私の経験は違いました。

金融機関から不動産業界へ転職し、私は営業職として働くことになります。

当然、転職したからといって吃音が突然なくなったわけではありません。

お客様との会話でも言葉に詰まることはありましたし、電話対応で困ることもありました。

それでも営業の仕事を続けていくうちに、私は一つのことに気づきました。

営業の成績は、「どれだけ流暢に話せるか」だけで決まるものではない。

お客様の話をきちんと聞く。

約束したことを守る。

分からないことがあれば調べる。

商品や不動産について勉強する。

そして、お客様が何を求めているのかを考える。

こうしたことも営業では、とても大切でした。

私自身、吃音に悩みながら営業の仕事を続け、その中で営業成績を伸ばしていくことができました。

だから今の私は、

「吃音があるから営業職は無理」と最初から決めつける必要はない

と、自分自身の経験から感じています。

もちろん、吃音の症状や仕事への影響は人によって違います。

営業職がすべての人に向いているという意味でもありません。

ただ、かつての私のように、

「吃音があるから、人と話す仕事は諦めるしかない」

と思っている方には、吃音だけで自分の職業の可能性まで決めなくてもいいのではないかとお伝えしたいです。

次の章では、そんな私が金融機関から不動産業界へ転職し、なぜ営業の仕事をすることになったのかをお話しします。

第2章|吃音に悩んだ私が不動産営業へ転職した理由

新卒では金融機関に就職しました

私は新卒で金融機関に就職し、7年間働きました。

当時の私はまだ吃音に強く悩んでいた時期です。

金融機関では、お客様への挨拶はもちろん、電話対応や職場での報告など、人と話す場面がたくさんあります。

特に私が苦手だった「ア行」と「タ行」から始まる言葉では、第一声が出ずに困ることが何度もありました。

そのたびに、

「こんな自分が、この先社会人としてやっていけるのだろうか」

と落ち込むこともありました。

それでも7年間働き続け、融資の仕事などを経験する中で、少しずつ社会人としての経験を積んでいきました。

異業種の不動産業界へ転職しました

その後、私は金融機関を退職し、不動産業界へ転職しました。

しかも選んだのは、不動産の営業職です。

今考えると、吃音に悩み「人前でうまく話せない」と苦しんでいた自分が、あえて人と話す営業の世界へ飛び込んだことになります。

不動産営業では、お客様の希望を聞き、物件について説明し、ときには資金計画や住宅ローンについて話し、契約まで進めていかなければなりません。

当然、会話をする機会は金融機関にいた頃以上に増えました。

だからといって、転職した途端に吃音がなくなったわけではありません。

言葉に詰まることもありました。

「うまく話さなければ」

と緊張することもありました。

それでも仕事を続けていくうちに、私は少しずつ、

「営業は、話が上手な人だけが結果を出す仕事ではない」

と感じるようになっていきました。

営業の仕事で私が大切にしたこと

私はもともと、自分では真面目な性格だと思っています。

営業でも、うまい言葉でお客様を説得するというより、

一生懸命に説明すること。

分からないことをごまかさないこと。

お客様との約束を守ること。

必要な知識を身につけること。

そんな当たり前のことを大切にしていました。

言葉に詰まってしまっても、こちらが一生懸命説明していることを理解してくださるお客様もいました。

そして私は、不動産営業を続ける中で少しずつ成績を伸ばし、転職して1年ほどで営業のトップグループに入ることができました。

若い頃、

「吃音がある自分に営業なんてできるのだろうか」

と思っていた私にとって、これは大きな経験になりました。

吃音があることと、営業マンとしてお客様から信頼していただけるかどうかは、必ずしも同じではない。

私は仕事を通して、そう感じるようになりました。

次の章では、吃音に悩んでいた私が実際にどのように営業成績を伸ばしていったのか、もう少し具体的にお話しします。

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第3章|吃音に悩んだ私が営業で結果を出せた実体験

転職して1年ほどで営業トップグループへ

不動産業界へ転職した当初の私は、営業経験が豊富だったわけではありません。

しかも、吃音の悩みが完全になくなっていたわけでもありませんでした。

お客様との会話で言葉に詰まることもあれば、

「うまく説明できるだろうか」

と不安になることもありました。

それでも、目の前のお客様に一生懸命向き合いながら仕事を続けました。

その結果、転職して1年ほどで営業成績を伸ばし、営業のトップグループに入ることができました。

さらに収入も、金融機関で働いていた頃と比べて大きく増えました。

ここでお伝えしたいのは、私の成績や収入を自慢したいということではありません。

若い頃の私は、

「吃音がある自分には、人と話す仕事は難しいのではないか」

と本気で悩んでいました。

そんな私でも、人と話すことが仕事ともいえる不動産営業の世界で働き続け、結果を出すことができた。

その事実を、今まさに吃音と仕事のことで悩んでいる方にお伝えしたいのです。

言葉に詰まっても、お客様との関係はそれだけでは決まりませんでした

営業を始めた頃も、私は会話の途中で言葉に詰まることがありました。

しかし実際に営業の現場に出てみると、お客様が見ているのは話し方だけではないことに気づきました。

一生懸命説明する。

質問されたことにきちんと答える。

分からなければ調べて回答する。

約束した日時には必ず連絡する。

そして、お客様の話をよく聞く。

こうした一つひとつの積み重ねによって、信頼していただけることがありました。

私はもともと真面目そうに見られることが多かったこともあり、言葉に詰まりながら一生懸命説明している姿を、悪く受け取られないこともありました。

もちろん、これは私の場合の経験です。

「吃音が営業の武器になる」

と、すべての方に当てはまるように言うつもりはありません。

ただ少なくとも私の場合は、吃音があるからという理由だけで、お客様との信頼関係を築けないということはありませんでした。

「話が上手=営業成績が良い」ではありませんでした

営業の仕事を続ける中で、私はもう一つ大切なことに気づきました。

それは、

話が流暢なことと、営業で結果を出すことは必ずしも同じではない

ということです。

もちろん、分かりやすく説明する力やコミュニケーション能力は営業にとって大切です。

しかし、それだけではありません。

お客様が何に困っているのかを聞く力。

相手の立場になって考える力。

商品や不動産について勉強する姿勢。

約束を守る誠実さ。

そして、最後まで責任を持って対応すること。

私自身は、こうした部分を大切にしてきました。

若い頃は、

「どもらず、うまく話さなければ営業なんてできない」

と思っていた私ですが、実際に営業の仕事を経験したことで、その考えは変わっていきました。

吃音があるかどうかだけで、その人が営業職に向いているかどうかは決められない。

これが、不動産営業を長く経験してきた私自身の実感です。

次の章では、さらに一歩踏み込んで、「営業で本当に大切だったものは何だったのか」を、私の経験からお話しします。

第4章|営業は「話が流暢」なだけで決まらないと気づいた

営業で大切だったのは「うまく話すこと」だけではなかった

不動産営業を始めた頃の私は、吃音があることをかなり気にしていました。

お客様の前で言葉に詰まると、

「営業マンなのに、こんな話し方で大丈夫だろうか」

と不安になることもありました。

しかし、実際に営業の仕事を続けていくと、成績を左右するものは話し方だけではないと気づきました。

不動産を購入するお客様にとって、住宅はとても大きな買い物です。

だからこそ、お客様が求めているのは、単に話が上手な営業マンではありませんでした。

「この人なら信用できそうだ」

「この人なら安心して相談できそうだ」

そう思っていただくことが、とても大切だったのです。

「話す力」以上に「聞く力」が大切だった

営業というと、こちらから商品を説明したり、お客様を説得したりする仕事だと思われがちです。

私も若い頃は、営業マンは話が上手でなければいけないと思っていました。

ところが、実際の営業では自分が話すこと以上に、お客様の話を聞くことが重要でした。

「なぜ家を探しているのか」

「どんな暮らしをしたいのか」

「何を不安に感じているのか」

「予算についてどんな悩みがあるのか」

こうした話を聞かなければ、お客様に合った提案はできません。

「吃音に悩みながら営業でお客様の話を聞く大切さに気づいた実体験」

 

吃音に悩んでいた私は、話すことについて人一倍気にしていました。

しかし営業を経験するうちに、

「自分がうまく話すこと」より、「相手の話をきちんと聞くこと」に意識を向ければいい

と思えるようになりました。

これは、私にとって大きな変化でした。

知識と誠実さで補えることもたくさんありました

もう一つ、私が営業で大切にしてきたのが知識です。

不動産営業では、物件について説明するだけではありません。

住宅ローン、契約、税金、法律など、お客様からさまざまな質問を受けます。

私は金融機関で融資の仕事を経験していたこともあり、その経験が不動産営業でも役立ちました。

そして、分からないことがあれば曖昧に答えるのではなく、

「確認してからきちんと回答します」

という姿勢を大切にしてきました。

言葉に詰まることがあっても、知識を増やすことはできます。

約束を守ることもできます。

お客様の話を真剣に聞くこともできます。

一生懸命に仕事をすることもできます。

私は、こうした部分を積み重ねることで、吃音への不安だけにとらわれず営業の仕事に向き合えるようになっていきました。

そして振り返ってみると、営業で結果を出せた理由は、吃音を完全になくしてから営業をしたからではありません。

吃音に悩みながらも、自分にできることを一つずつ増やしていったからだと思っています。

次の章では、そんな私が吃音に悩んだからこそ営業の現場で意識してきたことをお話しします。

第5章|吃音に悩んだからこそ営業で意識したこと

吃音を隠そうとすることばかり考えていました

若い頃の私は、人前でどもることをとても恥ずかしく感じていました。

「次の言葉で詰まったらどうしよう」

「お客様に変な人だと思われないだろうか」

「営業マンなのに、うまく話せないと思われたらどうしよう」

そんなことばかり考えていた時期があります。

ところが、営業の仕事を続けているうちに少しずつ考え方が変わっていきました。

どもらないようにすることばかりに意識を集中させるより、

「多少言葉に詰まっても、一生懸命伝えればいい」

と思えるようになっていったのです。

自分のキャラクターまで否定する必要はないと思った

旧記事で私は、これを「吃音する人物キャラクターを演じる」と表現していました。

今振り返ると、「演じる」というより、

吃音も含めて、自分の持ち味を必要以上に隠そうとしなくなった

という方が近いと思います。

私は昔から、周囲から真面目そうに見られることが多いタイプでした。

20代から30代前半の営業マン時代、言葉に詰まりながら汗をかいて一生懸命説明している私を見て、その姿勢を受け止めてくださるお客様もいました。

もちろん、これは私自身の経験です。

吃音そのものが営業の武器になる、と言いたいわけではありません。

ただ、

「どもってはいけない」

「完璧に話さなければいけない」

と考えすぎる必要もないのではないか。

私は営業の仕事を通じて、そう感じるようになりました。

苦手なことより、自分の得意なところを伸ばした

「吃音に悩みながら仕事の経験と自信を一つずつ積み重ねた実体験」

 

 

吃音に悩んでいた頃は、自分のできないことばかりに目が向いていました。

しかし営業マンとして働く以上、吃音以外にも身につけられることはたくさんあります。

不動産の知識を増やす。

お客様の話をよく聞く。

笑顔で接する。

連絡を早くする。

約束を守る。

分からないことをそのままにしない。

そして何より、一生懸命仕事をする。

私は、こうした自分で伸ばせる部分を一つずつ積み重ねていきました。

すると仕事で結果が出るようになり、自分自身にも少しずつ自信がついてきました。

そして私の場合、その自信が積み重なっていくにつれて、以前ほど吃音のことばかりを考えなくなっていきました。

これは「自信をつければ吃音が治る」という意味ではありません。

あくまで私自身について振り返ると、仕事の経験や成功・失敗を重ね、自分なりの仕事のやり方ができていくことで、吃音への向き合い方も変わっていったということです。

第一声が出ないときは自分なりの工夫もしていました

とはいえ、考え方を変えるだけで、仕事中の困りごとがすべてなくなったわけではありません。

「おはようございます」

「ありがとうございました」

「お先に失礼します」

など、第一声が出にくい場面では、私なりにさまざまな工夫をしてきました。

この具体的な方法については、別の記事で詳しくまとめています。

【関連記事】

【吃音症の治し方】克服した本人が語る乗り越える方法と苦悩からの解放!

 

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第6章|吃音を理由に仕事の可能性を狭めないでほしい

「吃音だから営業職は向いていない」と決めつけなくていい

私が吃音について調べていたとき、

「吃音のある人には、人とあまり接しない仕事が向いている」

という趣旨の情報を目にしたことがあります。

吃音を理由に仕事の選択肢を狭めるべきか悩む男性

 

もちろん、人と話す機会が少ない仕事を選ぶことで、気持ちが楽になる方もいると思います。

そして、どんな仕事を選ぶかは本人が決めることです。

ただ、私自身の経験からは、

「吃音があるから営業職は無理」

「人と接する仕事は避けた方がいい」

と最初から職業の選択肢を狭める必要はないと感じています。

私自身が、まさに人と接する不動産営業の仕事を長く続けてきたからです。

吃音以外にも、その人にはたくさんの強みがある

仕事には、それぞれ必要とされる能力があります。

営業であれば、話す力もその一つでしょう。

しかし、それだけで営業マンの価値が決まるわけではありません。

人の話を聞くことが得意な人。

真面目にコツコツ取り組める人。

相手の気持ちを考えられる人。

専門知識を身につけるのが得意な人。

行動が早い人。

最後まで責任を持って仕事をする人。

人には、それぞれ違った強みがあります。

吃音に悩んでいると、どうしても、

「自分はうまく話せない」

という一つの部分ばかりが気になってしまうことがあります。

私もそうでした。

でも、自分の仕事人生を振り返ると、吃音とは別の部分を評価してもらったことが何度もありました。

だからこそ、吃音だけを見て、

「自分にはこの仕事はできない」

と、自分自身の可能性まで決めてしまうのは、もったいないと思っています。

営業職を選ぶかどうかは、自分で決めていい

もちろん、私は「吃音がある人は営業職をやるべきだ」と言いたいわけではありません。

営業が合う人もいれば、別の仕事の方が力を発揮できる人もいます。

吃音の症状や困りごとの程度も、一人ひとり違います。

だから大切なのは、

「吃音があるから」という理由だけで決めるのではなく、自分が何をしたいのか、何が得意なのかも含めて仕事を考えること

だと思います。

私の場合は、それが不動産営業でした。

若い頃の私は想像もしていませんでしたが、営業の仕事を続けるうちに結果が出るようになり、やがて部下を持つ立場にもなりました。

そして長く働く中で、

「この仕事は自分に合っている」

と思えるようになりました。

吃音に悩んでいる若い方がこの記事を読んでいるなら、私は自分の経験の一つとして伝えたいです。

吃音だけで、自分の将来の仕事まで決めつけなくてもいい。

自分には何ができるのか。

どんな仕事をしてみたいのか。

その可能性も一緒に考えてほしいと思います。

次の章では最後に、吃音に長年悩んできた私が、今だからこそ仕事について伝えたいことをまとめます。

第7章|まとめ:吃音に悩んだ私が営業職について今思うこと

私は中学生の頃から吃音に悩み、社会人になってからも長い間、言葉に詰まることを気にして生きてきました。

特に20代の頃は、

「このまま吃音が続いたら、仕事はどうなるのだろう」

「人と話す仕事なんて、自分には無理なのではないか」

そんな不安を抱えたこともあります。

それでも私は、新卒で入った金融機関で7年間働き、その後、不動産業界へ転職しました。

そして、あれほど「人と話すこと」に不安を感じていた私が、不動産営業の仕事をするようになりました。

振り返ってみると、吃音が完全になくなってから仕事がうまくいったわけではありません。

吃音に悩みながら、仕事を続けてきた。

こちらの方が、私の経験を正確に表していると思います。

仕事の経験が自分への自信につながっていった

営業の仕事では、成功したこともあれば失敗したこともあります。

お客様に喜んでいただいたこと。

営業成績が伸びたこと。

上司から評価してもらったこと。

後輩や部下ができたこと。

そうした経験を一つひとつ積み重ねるうちに、私の場合は少しずつ自分の仕事に自信を持てるようになりました。

そして不思議なことに、自分に自信がついてくるにつれて、

「どもったらどうしよう」

と考える時間も以前より減っていきました。

もちろん、これは私自身の経験です。

「仕事で自信をつければ吃音が治る」

「年齢を重ねれば吃音がなくなる」

という意味ではありません。

ただ私の場合は、仕事や人生の経験を重ねていく中で、吃音との付き合い方そのものが変わっていったのだと思います。

吃音だけで自分の可能性を決めないでほしい

もし今、

「吃音があるから営業職は無理だ」

「人と話す仕事は諦めよう」

と思っている方がこの記事を読んでいるなら、私の経験も一つの事例として知っていただけたらと思います。

私は吃音に悩みながら不動産営業の世界に入り、営業成績を伸ばし、その後も不動産業界で仕事を続けてきました。

営業の仕事で必要だったのは、流暢に話すことだけではありませんでした。

相手の話を聞くこと。

知識を身につけること。

約束を守ること。

誠実に対応すること。

そして、一生懸命仕事に向き合うこと。

こうしたことも、お客様との信頼関係を築くうえで大切でした。

だから私は今でも、

「吃音がある=営業職ができない」ではない

と思っています。

営業職を選ぶか、別の仕事を選ぶか。

それを決めるのは自分自身です。

吃音だけを理由に、自分が本当にやってみたい仕事まで最初から諦める必要はないのではないでしょうか。

私の経験が、仕事や将来について悩んでいる方にとって、少しでも一歩を踏み出すきっかけになれば嬉しく思います。

 

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